不眠症とは、夜寝つきが悪い、眠りが維持できない、朝早く目が覚める、眠りが浅く十分眠った感じがしないなどの状態が続き、日中の眠気、注意力の散漫、疲れや、様々な体調不良が起こる状態を指します。

 夜眠れないことは非常に辛いですし、ストレスがかかります。人によって色々なケースがあると思いますが、心配事があり眠れない、疲れがたまっているのに眠れない、また眠れなかったらと心配になり眠れない、薬を飲めば眠れるが朝スッキリしない、薬を飲んでも途中で起きてしまう、薬の数が増えているなど、不眠症といっても人によってお悩みが違うと思います。

 不眠症の方の体を確認すると、上半身、特に頭に気がのぼってしまい、首や肩、背中などがガチガチの方が多いです。その反面、足の方は気がなくなってしまい冷えている方が多く、いわゆる冷えのぼせのような状態になってしまっています。

 冷えのぼせになってしまう原因をあげれば、職場のストレス、心配事が頭から離れない、デスクワークなど長時間同じ姿勢でいる、運動不足でほとんど足を使わない、体を冷やす食生活、夫婦喧嘩が絶えずイライラしているなど、ご自身で改善できる部分もありますが、体に問題がある場合はなかなか改善できません。

 過去に交通事故や頭の打撲などで首にダメージがある方は冷えのぼせの状態をつくりやすく、不眠症になりやすい傾向にあります。首は頭と体をつなぐ橋のような役割です。その橋がダメージを受けていると頭と体のつながりが悪くなり、様々な問題が体にあらわれてきます。

 体の疲れや首のダメージを改善してあげることで、最近不眠症になった方や、薬を飲んでいない方は比較的早期に解決することも多いです。お薬をずっと飲み続けている方や、慢性的に眠れない方、疲れやストレスが強い方は改善までお時間がかかる場合があります。また、生活習慣の改善が必要な場合もありますが、しっかりご自身の体と向き合っていただければ、徐々に眠れるようになってくる方がほとんどです。全身の気の流れをよくし、朝起きてスッキリするような良質な睡眠を目指しましょう。